働きながら、セミリタイアを目指すというのは簡単な事ではありません。
本業を疎かにせず、副業でさらに稼ぎ、節約・倹約にも励み、リスクを取って投資を行う。
言うは易しですが、その厳しさは想像以上のものです。
さらに、上記を全てやりきったとしても、セミリタイアが成功する保証はどこにもありません。
一歩間違えば、本業が疎かになり、最悪は首になってしまうかもしれません。
友人や家族との時間を犠牲にしてチャレンジした副業は、利益が出ないまま終わるかもしれません。
節約・倹約を重ねて作り出した資金で行った投資は、暴落で露と消えるかもしれません。
こう書いてみると、実は本業に注力した方がいいんじゃないか?とさえ思えてきますね。
しかし、私は一切そうは思いませんし、どれだけ厳しかろうとセミリタイアを諦めようとは思いません。
この記事では、私がなぜそう思うか?という理由を「経済的不自由がもたらすリスク」から説明したいと思います。
経済的不自由とは
「経済的自由」を逆にしただけの言葉です。
ここで言う「経済的自由」とは「不労所得>生活費」という状態を指します。
「リタイア」や今流行りの「FIRE」がこれにあたりますね。
目安として、年間の不労所得が200万円程度あれば「概ね達成できている」と言えるかと思います。
不労所得を年間200万円得るには、年利3%の運用で6,000万円必要になりますので、多くの人にとっては非現実的な金額かなと思います。
そこで、当ブログはこれより難易度を落とした、副業収入も含めた状態での経済的自由を目指す「セミリタイア(サイドFIRE)」を目指しているわけですね。
では、改めて「経済的不自由」について定義してみましょう。
要するに、生活費(の大半)を労働所得で得ている状態のことを指します。
つまり、労働の対価を払ってくれる相手(会社など)に生殺与奪権を完全に握られている状態という事になります。
この状況には様々な潜在的リスクが隠れているのですが、多くの日本人は未だに「終身雇用」という神話を根強く信奉していて、その事に気付いている人はほとんど居ない(あるいは、気付いていても思考停止している)と言ってもいいでしょう。
自分の生死が会社に握られているというのは、冷静に考えると凄く怖い事なんだけど、くまさんの周りではそんな風に考えている人は一人もいないよ。
皆、若い内は突然クビになっても生きていけると楽観的に考えているけど、年を取った時にクビになった場合の事ってあんまり考えてない気がするんだよね・・・
経済的不自由がもたらすリスクとは
経済的不自由がもたらすリスクとは、簡単に言えば「自分にとってヤバイ状況が発生しても、簡単には逃げられないし、即座に対処することも出来ない」というリスクです。
「序の口」として、下記のような例が挙げられます。
- 価値観の合わない人間関係
- パワハラを始めとする各種ハラスメント
- 遠方への転勤辞令(単身赴任)
- やり甲斐のない仕事
- 割に合わない激務
- 社内営業、社外営業で消耗する精神
- 同じ給料でも仕事量と責任が違う
- 窓際で地雷撤去してるオジさんが高給取り
思いつくものを淡々と書きました。
皆さんも程度の大小はあれど、経験済の事は多いのではないでしょうか。
私も「やってられねぇ」と何度思ったことかw
でも、こういうのって「サラリーマンで生きていく」には避けられない事だったりするよね。
こういった「理不尽さ」と引き換えに「安定した収入」を得ていると思うしかないと思っているよ。
ただし、これからの時代は「もっとヤバイこと」が当たり前になっていきます。
- 終身雇用が完全崩壊する
- 働き方改革により、効率の悪い人間は淘汰される
- 人員は減っても仕事は減らないため、同じ給料でも仕事量は増えていく一方
- 結局はサビ残で仕事を回す事になり、実質的に賃金は年々減っていくという最悪の状況に・・・
今や、大企業が「45歳でリストラ」を積極的に行う時代になりつつあります。
実際、45歳を過ぎた人というのは、自分の社内を見回してみても「時代遅れの非効率的な仕事のやり方をしている人」が大半なんですよね・・・
一線級の戦力になっていない人間に対して、高給を与え過ぎでは?と思う事もあります。
もう俺も若くないからさ〜、昔みたいには頑張れないわけよw
これからの会社を支えていくのは君たちなんだから、出世するためにももっと頑張ってね!
じゃ、俺は帰るから、後はよろしくね〜★
なんてふざけた言い回しで仕事を押しつけてくる彼らの脳内には、しっかりと「終身雇用」と「年功序列」という神話が刻み込まれているのですが・・・
俺ももう45歳だし、体力の要るキツイ仕事は若いもんにまかせて、後は「使う側」に回って適当に定年まで逃げ切ろうっと。
若いやつからは反感買うかもしれないけど、俺の上司も皆そうしてたのを見てきたからね。
ウチの会社じゃ、それが当たり前なんだし、俺だって若い頃は苦労したし、別にいいじゃん!
この手の給料泥棒を、大企業はバッサリ切ってしまう訳ですから、実に合理的だと言えます。
と、まるで他人事のように言っていますが、これは近い将来自分にも起こりうる事なのです。
実際、30歳を過ぎた辺りから「あ、俺って年食ったんだな」と思うことは増えました。
なので、45歳を超えた人が言うこと(弱音)については、全く理解できないという訳でもないんですね。
くまさんの会社にいる高学歴のオジさんは、50前後から急に新しい事が頭に入ってこなくなったと言っているよ。
まぁ、そういう言い訳をして「若いもんに任せる」というテンプレ行動をしている訳だけど、完全に嘘をついているって感じでもないんだよねぇ・・・
しかし、これからはそんな甘い事も言ってられなくなるでしょう。
働き方改革は、まるで働く人たちを保護するための政策のように打ち出されていますが、
実際はその逆になっている場合がほとんどではないでしょうか。
事実、私のとある取引先の担当者は、朝の6時にはもう業務を開始しています。
曰く、「朝早く出勤する分には『残業としてカウントされない』から」らしいです。
つまり、残業代は以前よりも減ったのに、仕事の内容は何も変わっていないという事です。
始まったばかりの改革に、この時点でゴチャゴチャと文句を言っても仕方がないかもしれません。
しかし、日本企業が長年かけて築き上げてきた「文化」とも言える体質が、急に始まった改革であっさりと変わるとは思えませんよね。
結局、働き方改革は「働く我々」の利益にはならず、同一の賃金で残業代だけを減らすことに成功した企業だけが利益を得ている状態なのです。
一応、働き方改革は労働者にとっても「多少は」プラスに働いてはいるよ。
うちの会社も行き過ぎた残業にはメスを入れるようになったし、実際に残業時間がひどかった部署が改善されたりもしたね。
でも、最後に行き着いた所は「とにかく残業は月○○時間に抑えろ」と、「会社は何もできないから、個人が工夫して時間内に終わらせろ、できない奴は無能ね」というクソみたいな放置プレーだったよ。
残業が少ない事務部門の同期が一足先に昇格するのを見て、私は本格的に「あぁ、この会社はもうダメだな」と思いました。
今はしわ寄せが末端に来ていますが、流石にこの状況は長く放置されることはないでしょう。
働き方改革に対する不平不満が高まれば、政治家は支持率低下を防ぐために動かざるを得ないからです。
政府「サビ残で残業をごまかしてるクソ会社は重いペナルティを課すから覚悟してね」
こうなってくると、平社員にサービス残業をさせるのは難しくなってきます。
次に白羽の矢が刺さるのは「管理職」という事になります。
平社員のA君もB君も、今月はもう残業時間が45時間を超えそうだ。でも、仕事はまだ半分も終わっていない。こうなったら、私が徹夜してでも終わらせるしかないのか・・・。
はぁ、昔は私くらいの年になったら若いものに任せて座っていれば良いだけだったのに、どうしてこうなってしまったんだ・・・
ちなみに、マトモな企業では既にこの状況になっているらしいですね。
政府が働き方改革を強行する背景には、労働者を合法的に企業の奴隷に落として、企業の業績を回復させようという狙いがあるのか?とすら思えてしまいますね。
結論:会社に良いように使われ、ゴミのように捨てられる未来を全力で回避せよ!
会社に依存しきった生き方というのは、今に始まったわけでもなく、私達の親世代でも「会社に良いように使われて、ゴミのように捨てられた」という人たちは沢山いたと思います。
しかし、今はゴミと認定される年齢が以前よりも若くなってきています。
どこで見たかは忘れましたが、現代は人間の寿命が伸びているのに対して、企業の寿命は縮んでいると言います。
企業間の競争が激化し、時代に取り残された企業は容赦なく淘汰されていく訳です。
マインスイーパーおじさんを雇っている企業はどんどん潰れていきます。
45歳になった時点で「こいつ使えないな」と思われれば、リストラの対象になります。
運良く対象にならなかったとしても、管理職になれば激務と重責に押しつぶされながら、命を削って働き続けるハメになります。
どっちに転んでも詰んでいます。
私達はこんな未来をただ受け入れるしかないのでしょうか?
いえ、まだチャンスはあります。
有益な情報がタダで簡単に手に入る今こそ、社会の流れに身を任せるのではなく、自分の力で激流に飲まれる前に脱出するべきです!
セミリタイアを目指すという行動は、時間も削られるしリスクもあるけど、未来へ向けた重要な「生存戦略」とも言えるのです。
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