私は、現在進行形で「働き方改革」を推し進める会社で働いています。この改革について、思っていることを書いてみたいと思います。
これを書こうと思った理由は、仕事での疲れが以前より増してしまい、平日に思うようにブログが書けていないためです・・・
(一応、少しずつ慣れてきて、また時間を作れるようにはなってきました)
愚痴めいた文を撒き散らしても益はありませんので、まずは冷静に分析して、問題点を考えつつ、最後は「今後どうするか」で締めたいと思います。
はじめに:検索キーワードから「皆が思っていること」を推測してみる
「ラッコキーワード」というサイトで、「働き方改革」に関するキーワードを検索してみました。
検索結果は「検索エンジンでよく検索されるキーワード」なので、多くの人が働き方改革について思っている事が「何となく」類推できると思います。
検索結果について、ポジティブ・ネガティブ・中立の3種類に分けて、私なりに抽出をしてみました。
※赤文字は、私自身が特に気になったキーワードです※
ポジティブなキーワード
- 面白い事例
- QOL(クオリティ・オブ・ライフ)
- 健康
- 生産性向上
- 多様な働き方
- 副業
- フリーランス
ぶっちゃけ少ないですが、「働き方改革」を政府が推し進める大きな理由である「多様な働き方」はやはり入っていますね。(成功してるかどうかは、知らないですが)
ネガティブなキーワード
思ったとおり(?)大量に出てきました。
- いらない
- 嘘っぱち
- おかしい
- 過労死
- 苦しい
- クビ、くだらない
- 建設業 無理
- サービス残業 罰則
- 失敗
- 進まない、ストレス
- 早朝出勤
- つらい
- 何も変わらない
- ハラスメント、反対
- 人手不足
- 弊害
- 間違い、守らない
- 無視、無理、無意味、矛盾、無能、難しい、無駄な仕事(業務)
- 迷惑、メンタルヘルス対策
- 問題点、モチベーション、もっと働きたい
- やりがい、休めない、やばい
- よくない
中立的なキーワード
キーワードを見るだけでは、ポジティブなのかネガティブなのか分からないものです。職業系は特に、明暗別れていると思うので微妙なところ。
- 職業系(運送業、サービス業など)
- 意義
- 管理職
- 休憩時間
- 通勤時間
- 転職
- テレワーク
- 抜け道
- 変化
- ライフワークバランス、ランチミーティング
- リモートワーク
- 離職率
結論:ネガティブなキーワードが圧倒的に多い!
ここから私が書く内容に「ある程度の信憑性」を持たせるタメにやってみたのですが、案の定、ネガティブなキーワードの圧勝でした。
本来、働き方改革=労働時間の短縮=労働者側に利する改革であったはずが、蓋を開けて見ればネガティブ意見が噴出する事態になっているのは、何故なのでしょうか?
働き方改革=労働時間を制限するだけ というお粗末な手法
現在、私が働く会社が行っている「働き方改革」はこんな感じ。(身バレ防止の都合上、一部にフェイクを含みます)
- とにかく「有給休暇を取りなさい」と指示される
- とにかく「早く帰りなさい」と指示される
- 残業申請すると「今日じゃないと駄目なのか」と追求される
- 仕事を断ろうとすると「効率的にやれば出来るはず」
- 業務の効率化を進めろと言う割に、面倒な社内手続きや書類は全く減らない
- 部署ごとの「残業時間」を公表し、達成率の悪い部署を炙り出す
- 達成率の悪い部署は上層部から指導を受け、さらに締め付けが厳しくなる
- シワ寄せは(中間)管理職に⇨土日出勤して仕事をする人も
- 昼休み以外は少しの休憩もなく、ぶっ通しで働いても仕事を消化しきれない
- 結果、仕事が減らないまま次の仕事が来る⇨お客様にも(納期遅れなどで)迷惑がかかる
- 早朝出勤(サービス労働)してまで仕事を終わらせる人が増える
う〜ん、改めて書いてみると悲しくなってきますね。
上記のような状況は、働き方改革を行っている会社には「あるある」かなと思います。
先のキーワード検索で赤文字にしたネガティブキーワードですが、上記の内容に(ほぼ)全てが含まれているんですよね。
せっかくなので、キーワードを絡めて現状の問題点について書いてみようと思います。
仕事の内容は減らさずに、帰れとばかり言うのって「ハラスメント」だと思う
「明日できることは、明日やろう」
良い言葉ですが、これって、頑張りすぎている(残業が日常になっている)人に「今日くらい、早く帰ってもいいじゃないか」という意味で使う言葉なんですよね。
毎日この台詞を言っていたら、仕事は絶対に回らなくなります。何故か?
「次の日には、必ず想定外の仕事が舞い込んでくるから」です。
なので、基本的には「今日できることは、やってしまおう」の方が精神的には楽なんです。次の日に想定外の事が起こらなければ「ノー残業デー」に出来ますし、何かが起きても多少の残業で片付けられます。
しかし、上司はお構いなしに「帰れ」の一点張り。
残業をしたいと言うと、業務の内容まで細かく説明しなければならず、説明した後に「じゃぁ、明日やれば30分もかからないじゃないか。帰りなさい。」と言われる訳です。
もうね、結論が「帰れ」なので、何を言っても最終的には「帰れ」で終わってしまうんです。このプレッシャーが本当にきつくて、これってもう一種のハラスメントじゃねえか?って思うくらいなんです。
(上司も会社の上層から『言わされている』のは分かっています。なので、これは個人間の問題ではなく、会社VS個人の問題かと思いますが・・・)
そもそも「30分で終わる」という皮算用が厳しいし、明日は他にやりたい仕事があって、その足かせになりそうだから「今日片付けたい」と思っているのですが、この理屈が全く通らなくなりました。
少し考えたら分かる事で、「勤務時間内にギリギリ終わるかどうか」の仕事をやっている時に、「(30分ほどで終わる)細かい仕事」が入ると集中力が途切れるんですよね。マルチタスクで生産性が落ちるなんて事は「常識」です。
しかし、結論ありきの「帰れコール」には、こういった理屈は通りません。どんなに丁寧に説明しても、「伝家の宝刀」が抜かれると会話が終わります。
上司「俺もフォローするから、明日頑張って終わらせよう」
これ言われたら、もう何も言えませんよね・・・
※ちなみに、次の日に「急な呼び出しで上司が不在」あるあるですw※
※なんと、既に「時短ハラスメント」なんて言葉が作られていました。やっぱり、皆同じ事を思っているんですねぇ。
「残業時間を削る競争」がスタート、でも「個々の状況の違い」は考慮せず
建前としては、会社は部署ごとの総労働時間を公表している「だけ」です。
それを元に「まだ目標に達してないので、各部署で目標達成に向けて取り組みを続けて下さい」と言っている「だけ」です。
でも、こんな事をしたら「普通どうなるか」って、分かりますよね?
各部署(の偉い人)が、「競うように」目標達成に向けて命令を発するんです。
「部署によって忙しさが違う」なんてことは当たり前のお話で、総務を始めとする事務部門は比較的簡単に定時帰りが出来る反面、営業職や生産職は「客先関係」や「生産ノルマ」の都合で、どうしても残業は発生してしまう訳です。
しかし、数字しか見ていない「経営陣の発表」にはこういった事情は一切考慮されません。
偉い人は、経営陣に目をつけられると会社での立場が危うくなります。そうならないために、部下の状況などお構いなしに「発表内容を伝えて発破をかける」しかありません。
間違いなく、私の会社以外でも「似たようなこと」が行われているのでしょう。
それが、キーワードにある「人手不足」や「くだらない」といったネガティブワードに表れているような気がします。
人手を増やす訳でもなく、業務を効率化するために投資をする訳でもなく、給料を上げる訳でもない。「働き方改革」という大義名分を使って「もっと働け」と言っているだけです。
これを「改革」というなら、あまりにもお粗末で「くだらない」ですよね・・・
労働者にとっての「最悪の抜け道」⇨「早朝出勤」
私のような平社員が、上記のような締め付けを何とか回避したいと思う場合、現状で出来る「次善の手」とは何でしょうか?
(最善の手は、スーパー○イヤ人に覚醒して、仕事を今の3倍くらい出来るようになる事ですが、私を含め多くの人がそれは「無理」かと思います)
それは「早朝出勤」です。
以前、どこかの記事で書いたのですが、実は私の取引業者の方に「朝6時にはもう会社にいる」と言う人がいます。その会社は確か、私の会社よりも早く働き方改革を始めていた会社だったと思います。
それを聞いて、私は思いました。やはり、その道しかないのか、と・・・
※早朝出勤が『サービス残業になるのか・ならないのか』は下記のサイトが参考になります。
・・・どうでしょうか?
個人が、個人の意思で、早く来て業務を行うことについて、上司の命令がないのであれば、「残業」とは認められない、と取ることが出来ませんか?
なるほど、私の会社でも「朝は早く来ても残業にはならない」というシステムになっています。もちろん、朝6時に出社している取引業者も同じことです。
・・・いやいや、普通に考えて、おかしいだろ・・・
と思うので、恐らくですが、いずれ労働基準監督署が動く事になるでしょう。
ただ、それが来年なのか、はたまた10年以上先の事なのかは分かりません。
なので、今この状況で「自分が思うように仕事をしたい」と思うのであれば、早朝出勤をするしかないのです。
こんな事だから、「何も変わらない」なんてキーワードが上位に来ちゃうわけですね。
(いやむしろ、残業代が減ってる分、損してるんだよなぁ・・・)
個人に痛みを押し付ける「改革」は、「転職者」を増加させる
この「働き方改革」、何が不満かって「痛みを伴うのは個人ばかり」って所です。
会社は「業績を上げろ」という命令と「残業を減らせ」という命令で、ダブルで利益を得られる訳であって、そのシワ寄せは「同じ給料で今より働かなければならない」個人に来るわけですね。
ここで出てくるキーワードはズバリ「転職」です。
今は良くても、会社は今後「ノーダメージで利益ウハウハ」とは行かないかなと思います。だって、少ない給料でアホみたいに働くより、多い給料で同じように働く方が良いですからね。
もっと言えば、多い給料で余裕を持って働けるのが最高ですから、そういった企業に優秀な人材がどんどん流れていくことになるでしょう。
会社が個人をゴミのように扱うなら、個人も会社に尽くす必要など一切ありません。
(そういう意味では、退職代行サービスも今より盛り上がるかもですね。引き止めの回避や業務の引き継ぎといった面倒な事はせず、スッパリ辞められますし)
転職が今よりもっとスタンダードになる時代が来れば、企業に対する口コミや転職エージェントの力も大きくなっていくでしょうし、会社もここまで好き放題は出来なくなってくるのかなと思います。
アラフォーの自分としては「今更かな」とも思いますが、ブログネタにする意味でも「転職エージェント」を利用する時が来たのかも、とも思ったりします。
結論:やっぱり、管理職になる前に会社は出たほうが良い⇨副業、フリーランスという選択肢を持つべき
さて、長々とネガティブな事を書きまくってみたものの、
「そんな事言ってても、現実は何も変わらないよね」って事で・・・
一転して、わずかにあった「ポジティブキーワード」に目を向けてみると、「やっぱりそれしかないよね」って感じになってきます。
副業・フリーランス です。
前の項目で書き忘れましたが、今この働き方改革で最も割に合わない状況に立たされているのは「(中間)管理職」なんですよね。
基本、残業代は出ないので「サービス残業し放題」で、「部下が出来ない仕事は肩代わりするしかない」という地獄の状況。
今でさえストレスがマッハで押し寄せてきているのに、万が一、管理職になったりしたら「数年で毛根が死滅する」自信がありますね。
やっぱり、10年後も会社にいるなんて「絶対に無理」だ!!!
働き方改革(笑)は、そんな意思をより強固にさせてくれます。10年後には、改革(笑)はどのような結果を生んでいるのでしょうか。
管理職の過労死が相次いで、大幅な見直しがされる可能性もありますが、これは色んな意味で期待したくはないですね・・・
一応、現状をかなりポジティブに捉えた場合、「いずれ副業やフリーランスで生計を立てる事になるので、生産性を極限まで上げる試みは必ず役に立つ」と考えることもできますね。
今は帰宅後に「ぐったり」してしまうレベルの働き方ではありますが、スキルアップのチャンスと捉える事も出来ます。
腐らずに「利用できるものは全て利用する」くらいの気持ちで頑張る方が良さそうですね。
それでは、また!
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