私のように、毎日2時間近くを通勤に費やしている人は少ないと思いますが、片道30分くらいの方は結構いらっしゃると思います。
また「休みの日は車で長距離ドライブに行く」という方も多いと思うので、今回はかなり「万人向けの節約術」なのかもしれません。
結論から言いますと「ただ安全運転をするだけ」です。そして、これは「おすすめ」ではなく「マスト(必須)」の節約術だと思います。
なぜそう言えるのか、ここから深堀りしていきましょう。
「最高時速80km」と「最高時速60km」で通勤する実験を行った結果
※私の通勤ルートは片側2車線の「産業道路」であり、標識がないため、多くの車が右側車線を「時速80km」ほどで走行しています。この実験は、帰宅時間が遅くなりがちな私が「帰路のみ」「道路が割と空いている状況で」行ったものになります。
1.「片道1時間の距離」で、短縮できる時間は「平均7分」
私がいつも言っている「片道1時間の通勤距離」というのは、実は「最高時速60kmで走った場合」にかかる時間となっています。
これを「最高時速80km」で走った場合、どれくらい時間を短縮できるのか、実際に私が一ヶ月近くやってみた実験の結果は・・・
平均して「7分程度の短縮」でした。
(早い時で10分、遅い時は5分も短縮できない)
60を80で割ると「0.75」ですから、(乱暴すぎますが)理論値でいけば60✕0.75=「15分」は短縮できるはずです。しかし、現実は信号の存在が大きく、思うほど時間を短縮できませんでした。
やる前は「平均で10分くらいは早くなるだろう」と思っていたんですけどね(苦笑)
※ちなみに「通勤ルート上にあるほぼ全ての信号の特性を知っている」私が、最大限の努力をして弾き出した数値ですので、何も考えずに運転していたら短縮時間は「平均5分」くらいに落ちると思います。
2.燃費は30%以上も悪化
次に、燃費がどれくらい悪化したのかを見てみましょう。
「最高時速60km」で走る場合、ガソリンを入れる頻度は概ね「8日に1回」のペースになります。
しかし、これが「最高時速80km」で走る場合、なんと「5〜6日に1回」のペースまで悪化しました。
単純計算で、5を8で割ると「0.62…」ですから、なんと38%近くも燃費が悪化した計算になります。
1回の給油にかかる金額は「このガソリン安の状況で」4,000円ほどなので、毎月20日間通勤するとして、単純計算で「毎月6,000円多くかかる」計算になります。
3.時間短縮と燃費悪化をお金に換算した結果 ⇨ 燃費悪化の方が大きい(自分の場合)
毎月20日間通勤すると仮定した場合、1日7分✕20日=「毎月140分の時間短縮」となります。
私の時給(通常勤務)は大体1,500円程度ですので、短縮した時間をお金に換算すると「毎月3,500円」となります。
先の2で計算した燃費悪化は「毎月6,000円」だったので、時間を短縮できるメリットよりも燃費が悪化するデメリットのほうが大きいという結果になりました。
「その他のリスク」も考慮すると、時速80kmで走るメリットは皆無になる
実のところ、最高時速80kmで走行することにより得られる「時間的メリット」がどれほど大きかろうと、私は時速80kmで通勤しようとは「全く」思いません。
何故なら、時速80kmで走行する事には「様々なリスク」があるからです。
- 運転による疲労がかなり大きくなる
- 車内でYOUTUBEを聞き流す事が出来ない(注意散漫になると危険、走行音が大きく聞こえないなど)
- 急発進・急ブレーキが必然的に多くなり、追突(する・される)リスクが増大する
- 頻繁な車線変更が必要になり、接触事故のリスクが高まる
他にもあるのですが「大きなリスク」はこんな感じです。
私の場合、毎日2時間の「車内勉強の時間」が無くなるのが最も厳しいです。これだけでも「7分を短縮して、53分を無駄にする」といっても良い状況になります。
また、80kmで走行している時に急に信号が赤になると、「急ブレーキか赤信号に突っ込むか」の2択になります。60kmであれば大体ブレーキは間に合いますし、歩行者信号を確認する時間も取れるので、そもそも「信号が急に赤になる」なんて状況も起こりにくいです。
80kmで走行する場合、延々と右車線を走り続ける訳にはいきません。時速100km以上で接近して煽ってくるバカもいますし、そもそも右車線はずっと走っていい車線ではありません。しかし、左車線には普段の私のように60kmで走る人が常にいます。
こうなると、左車線と右車線を頻繁に往復するハメになりますが、こういう運転を日常的にしていると「死角にいる車を見落とし⇨接触」という事故が起きます。これも要らぬリスクを増やす行動と言えるでしょう。
そして何より、60kmと80kmでは「運転による疲労」が大きく変わるのです。私は60kmならどれだけ走っても「ほぼノーダメ」ですが、80kmでは肩凝りや眼精疲労などに襲われる事が多いです。
早いスピードで運転するということは、常に気を張っていないといけませんし、周辺の注意を怠る事も出来ません。ハンドルも少しの操作で大きく振れるので、肩や腕に力が入りがちになります。
こうして見てみると、最高時速80kmを出すメリットなんて無いんですよね。事故リスク一つとっても、60kmで走るより圧倒的に大きくなるので、わずかな時間短縮のために大きなリスクを取る事になります。
運転中「遅い車にイライラする人」は、いつか「大損」します。
一般道を走行していると、「制限速度ピッタリの人」や「制限速度より遅い人」に出くわすことがあります。
昨今、話題になっている「あおり運転」なんて、大体はこういう人に対して「イライラしてしまう人」がやっている行為なのかな、と思います。
私も虫の居所が悪い時や、急いでいる時は「一瞬だけ煽ってしまう」こともあるのですが、すぐに切り替えて車間距離を取るようにしています。
この「遅い車にイライラする」という行為は、ハッキリ言って「百害あって一利なし」です。言い換えれば「大損する思考」とも言えます。
よく、車の運転にうるさい人は「周囲の流れに乗って走る事が一番大事なんだ」と言ったりします。そしてそれが、ドライバー達の間である種の「正義」になっていたりしますよね。
私は正直言って、この考えが全く好きではありません。
- 制限速度がなぜ設けられているかを理解していない
- 玉突き事故のメカニズムが分かっていない
- 「追突されるリスク」ばかりを気にし過ぎている
- とにかく車間距離を詰めたがる
- 「優先」を過信し、対向車を「信頼」し過ぎている
「流れに乗るべきドライバー」の車に同乗すると、大体の人が上記のような運転をするんですよね。
例えば「制限速度が30kmになっている理由」を考えてみましょう。「見通しの悪い交差点」が多い道路や、坂道でスピードが出やすい道路など、「何かが飛び出せば簡単に重大事故が起こる」道路が多いです。
(たまに、全くリスクがない『ように見える』のに制限速度が低すぎる道路もありますが、そういった道は『外灯が全くない』など時間帯によってリスクが増大する傾向があります)
こんな道路で「流れに乗って50km」なんて運転をしていたら、いずれは誰かが重大事故を引き起こします。それがアナタでない保証など、どこにもありません。
その他も一つ一つ説明していくと長くなるので割愛しますが、要するに、「沢山の人がこう言ってるから、これが正しいんだ」という考え方は危険ですよ、という事です。
制限速度ピッタリで走る人は、上記のようなリスクを熟知してやっているのかもしれません。制限速度より遅い人は、例えば高齢のドライバーや初心者だったりして、自身の反応速度を考えて「自分なりの制限速度」を設けて運転している可能性があります。
こういった人達を「流れに乗っていない!免許を返上しろ!」などとイライラしながら批判しても、恐らく現状は何も変わらないでしょう。
車が無ければ生活できない高齢者や、自分なりの正義で制限速度ピッタリを貫いている人に、そんな事を言っても響くはずがありません。さらに言えば、流れに乗る等と言って制限速度を超過することが日常になっている人が、彼らを堂々と批判するのもおかしな話です。
こんな風に「自分だけの正義」で相手を一方的に悪と決めつける思考をしていると、驚く程に簡単に「イライラ」できるようになります。
車の運転中にイライラすると、注意力が圧倒的に低下します。煽り運転は論外ですし、前の車にイライラしながら走っていると、当然周りの車の状況などは目に入りにくくなります。
それが結果的に、重大事故に繋がっていく訳です。
余談になるけど、くまさんは免許を取ってから今まで無事故・無違反だよ。(ゴールド免許)
そして、そんなくまさんの運転を「流れに乗らないとダメだよ」と指摘してくれる人達は、ほぼ全員が青色の免許。
だから、彼らに何を言われても「全く響かない」んだよねぇ…
安全運転は「当たり前」の事であって、節約は結果的についてくるだけ
結論、安全運転は「やって当然」の事であり、オマケで「節約」もついてくるので、皆さんしっかり安全運転しましょう、という事です。
と言っても、「じゃぁ安全運転って何なんだよ」と言われそうなので、私がいつも気にしている事をいくつか書いておきます。
- 制限速度のある道路では「+10〜15km」の範囲で走行する(煽るバカに遭遇したら、道を譲るかガン無視)
- 交差点では自分が優先でも、交差する道路の車が「猛スピードで接近している」場合は減速して備える
- 対向車線に右折待ちの車が居る場合、強引に右折してくる可能性があるのでスピードは抑える(先に行かせるくらいの気持ちが◎)
- 壁や車の渋滞で交差点の状況が見えない場合、絶対にスピードを出さない(見えない所には必ず何かが潜むと考える)
制限速度については、地域によっては「そんなスピードで走ったら煽られまくるわ!」という所もあると思いますが、私はそんな道であってもこれは守るべきかと思います。(既に前の項目で述べましたが、制限速度には必ず理由があるのです)
基本的には煽られても「アホがいるなぁ」くらいの気持ちでガン無視です。あまりにもチンピラ臭がする場合(煽り+左右に車体を振るようなヤカラ)はすぐに譲るようにしています。(トラブル防止)
交差点は言葉で書くと非常に分かりにくいですが、ぶっちゃけ簡単にまとめることが出来ます。それは「相手を絶対に信用するな」という事です。
超高齢化社会にあっては、道路交通法など「簡単に破られる」ものだと理解しましょう。基本的に「相手はルールを破ってくる」と思っていて差し支えありません。
優先?一時停止?そんな物は「俺が先に行くんだ」という感情によって簡単に打ち消されてしまうのです。さらに、初心者や高齢者は反応速度が遅いので、絶対に間に合わないタイミングで突っ込んでくることも日常茶飯事です。
※高齢者だけがこうだ!と言いたい訳ではありません。勿論、老若男女問わず自分勝手なドライバーは居ます。ただし、私の経験上「え!?今出てくるの!?」と思う状況で「相手が高齢者だった」という事が多すぎるのです・・・
こっちが急ブレーキを踏まないと間に合わないタイミングで「ゆる〜く」出てきて、「ゆる〜く」走っていく。そんな高齢者が年々増えていると実感しているよ。
制限速度の後に書いた事は、全て「相手がルールを守らなかったら事故る」状況ですので、注意し過ぎても仕方のないこと・・・だと思われがちですが、これではいけません。
事故は起こる可能性が「万が一」であっても、その「一」を引いたら全てが終わるのです。であれば「万が一」を「億が一」くらいに減らせるよう、出来ることは全てやるべきです。
結果、節約もオマケでついてきますから、どうか節約を心がけている皆様は、「遅い車にイライラする」ような運転はやめて、確実に安全運転をしていきましょう。
それでは、また!
コメント