ジュニアNISAと言えば、余りにも不便で誰も使っていなかった「ゴミ制度」だったのですが、皮肉にも「廃止が決まったために」非常に使いやすい制度になりました。
各所でまとめられており、もはや何番煎じかは分かりませんが(笑)自分の理解のため、まとめてみました。
(簡単に)従来のジュニアNISAは何故ダメだったのか
一行で終わります。
子供が18歳になるまで「非課税では」引き出すことが出来なかった(天災など例外条件はあり)
以上です。
・・・少し補足しますw
- 18歳=大学関連の資金にしか使えない(学費の高い私立の中学・高校に通う場合など、大学以前の学費補填に使えない)
- 相場の暴騰などで「目標金額」を早々に達成した場合でも「非課税では」利益確定が出来ない(制度を使うメリットがない)
- 非課税にこだわるあまり「鬼ホールド」し過ぎて、大学進学直前に相場が大暴落すると目も当てられない
う〜ん、クソ制度ですね〜・・・
さらに言えば(これは改正後も同じですが)投資できる期間が5年しかないので「時間の分散」もほとんど効きません。
これなら、子供が18歳になるまで「普通の証券口座でコツコツと積立投資をする」方が、時間分散の効果も得られて収支は安定すると思います。
「80万円✕5年=400万円を非課税で運用できる」と考えるとお得な制度なんだけど、好きなタイミングで決済できない(非課税のメリットが消える)のは微妙すぎたよね。
くまさんも制度がある事は知っていたけど、誰もオススメしていなかったので、今の今まで忘れていたよ。
改正後のジュニアNISAは「2024年以降なら」いつでも「非課税で」払い出しが可能に
見出しで結論が出ちゃってますが、一応補足しておきます。
昨年12月に「ジュニアNISAは不人気だから廃止するね」という決定がなされた訳ですが、そこでなぜか前述のデメリットが消えたんですね。
いやいや、そのデメリットを消すんだったら、制度的には存続しても良かったんじゃないかな〜
色々とツッコミ所はありますが、今や利用が急増しているようですから、そのうち「やっぱジュニアNISA復活させるわ」ってな事になる可能性もありそうですよね。
一応、旧来のジュニアNISAとの違いを簡潔にまとめておきましょう。
- 「2023年いっぱい」でジュニアNISA制度は廃止される
- これから始める場合「2020・2021・2022・2023の4年間」のみ利用できる
- 子供1人につき80万円✕4年=320万円分の非課税投資が可能
- 2024年以降はいつでも「非課税で」引き出せる
改正前のジュニアNISAに比べ、格段に使い勝手が良くなったことが分かります。
では次に、改正後のジュニアNISAのメリット・デメリットを考えてみましょう。
改正後ジュニアNISAのメリット・デメリット
以下にメリット・デメリットを簡潔にまとめてみました。
<メリット>
- 子供1人につき、最大320万円を「非課税で」「18歳まで」運用することが出来る。
- 子供の成人後(18歳以降※)は、その子供のNISA口座に移管する事が可能で、長ければ20年以上の長期に渡って「非課税での運用」が可能。
- 節税効果は100万円を超える可能性もある。
※現状ではNISA口座への移行は「20歳」になっていますが、成人年齢がいずれ18歳に引き下げられるため、ここでは「18歳」としました。
<デメリット>
- 4年では「時間の分散」が出来ないため、上昇相場で高値掴みをしてしまうと、利益が出るまでかなりの時間が必要になる。
- 長年の含み損に耐えられるだけの投資経験がないと、2024年を待たずして「狼狽売り」してしまう可能性も高い。
- 高配当の株式(ETF)などを買えば配当金が出るので、心理的に多少マシになる。しかし「配当金だけを引き出す事は出来ない※」ため、配当再投資による複利の効果を得られない。
人によって、メリットとデメリットのどちらを強く感じるかは違ってくると思いますが、私はデメリットの「時間分散の効かなさ」や「配当金だけを引き出せない」という部分が引っ掛かっています。
というのも、現在の株式市場は異次元の量的緩和で株価が暴騰傾向にあるため、上で挙げたように「高値掴みをした挙げ句、大暴落が起きて長年含み損と付き合うハメになる」というルートも見え隠れしているためです。
こうなってくると、配当金が出るタイプの商品を買いたくなりますが、配当金が出ても引き出せない&再投資に回せない(複利が効かない)のでそれもまた、微妙なんですよね。
改正前より良くなったとは言え、やはり「つみたてNISA」の方が使い勝手が良いし、こんな風に迷う必要もない訳で、依然として「やや使いにくいNISA」である事には変わりがないよね。
結論:子供が居る家庭で余裕資金(現金)がある場合は、利用した方がお得かなと思います
上記のデメリットの方で「時間分散が出来ない」と書きましたが、これについてはジュニアNISAの投資期間が終わった後も(課税口座で)継続して積立投資を行う事でカバーすることができます。
ただし、毎年80万円を継続的に積立投資していく必要があるため、余裕資金が潤沢にない場合は厳しくなります。
余裕資金があまり無い人については、ジュニアNISAを限度額いっぱいまで利用するのではなく、出来る範囲で利用すれば良いかなと思います。
私の場合、子供が2人居るので「最大640万円」が非課税で運用できる事になるのですが、流石に4年で640万円を投資するのは勇気が要ります。(リスク許容度をオーバーしてしまう気がしますね)
一応、ジュニアNISA口座は2人分を申し込んではありますが、実際には小さい子の方だけ満額使うという可能性も十分にありますね。(2番底が来たら迷わず両方に80万円突っ込みますが)
実際にジュニアNISA口座が開設できたら、また記事にしようと思います。
それでは、また!
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